創業者紹介

ピスク株式会社

大草 快貴

Yasutaka Okusa

価値あるものを正しく伝える
新たなサービスを生み出して
困っている人や企業を救いたい。

大草 快貴36years old

Yasutaka Okusa

1985年、山口県長門市生まれ。大学進学を機に大阪へ。卒業後、法律事務所のパラリーガルとして勤務。2013年にUターンして山口市の法律事務所で勤める。2014年に山口商工会議所や西京銀行が主催する起業カレッジを受講し、2015年に動画マーケティングを主体とする企画・制作会社「Over Wall」を創業。2020年に「ピスク株式会社」を設立。数多くの企業の課題解決に取り組んできた経験を活かした新たな事業創出を目指している。
 
ピスク株式会社
創業:2020年12月
住所:山口市中市町3-8
HP:https://www.pisk.co.jp/

動画が主役となる時代が必ずやってくると考えて、29歳のときに動画マーケティングを主体とする「Over Wall」を立ち上げた大草さん。ディレクターとして話題を集める動画コンテンツを多数生み出してきました。そして、さらなる飛躍を目指して2020年に「ピスク株式会社」を設立。新たな事業創出を目指す大草さんに、創業に至るまでの道のりや苦労したこと、今後の目標などについてお聞きしました。(取材日:2021年12月14日)

これまでの経歴をお聞かせください。

長門で生まれ育ち、大阪の大学へ進学しました。卒業後、大阪の法律事務所に就職し、パラリーガルとして勤務していたのですが、頭のなかには「長男としていつかは地元に戻らなければいけない」「戻るのであれば20代のうちに戻りたい」という思いがずっとありました。そして27歳のときにUターン。山口市の法律事務所に就職し、マネジメント業務に携わりました。そろそろ実家に戻り、家業の大草商店を継ごうかなと思っていた矢先に廃業することが決まってしまい…。継ぐはずの店がなくなったこと、サラリーマンでは満足できないと感じていたことから、起業への思いが日に日に増していきました。

どうして動画マーケティングで起業しようと思ったのですか?

高速インターネット回線の普及により、一般ユーザーや企業が動画を投稿するYouTubeやニコニコ動画といった動画共有サイトサービスが広がりを見せていたことから、今後は間違いなく動画を活用する企業が増えていくだろうと確信していました。しかし、山口県内にはWeb動画を中心に活動しているクリエーターはほとんどいなかったため、そこに大きな商機があるのではないかと考えました。

創業にあたってどこかで学ばれましたか?

法律事務所に在籍中に、山口商工会議所の起業カレッジを受講しました。事業計画書の見直しや補助金についてのアドバイス、中小企業診断士を紹介していただくなど、商工会議所の手厚いサポートがあったので、心理的安心感はとても大きかったですね。 創業資金は、山口市の創業補助金、銀行からの融資、自己資金でまかないました。主に、カメラやパソコンなどの機材、動画編集ソフトの購入に使いました。

そのほかにも創業に向けて何か準備をされましたか?

西京銀行の創業カレッジを受講して、さらに本腰を入れてビジネスモデルをブラッシュアップしていきました。その流れで2015年2月に「西京ビジネスプランピッチコンテスト」に参加。いきなりプレゼンが評価され、サポーター(協力者)として参加されていたエフエム山口さんから初めての依頼をいただくことができました。それを機に、2015年4月、動画マーケティングを主体とする「Over Wall」を創業。お仕事をいただいたものの、本格的な動画を作った経験は全くないという状況で…。受託できて嬉しかった反面、本当にできるのだろうかと不安でいっぱいでした。それからあわてて、YouTubeで動画編集について学び、見よう見まねでなんとか切り抜けることができました(笑)。創業前に動画制作についてもっと勉強しておけば良かったなと反省しました。

受注獲得のためにどんな対策をされましたか?

創業してから2年くらいは厳しい経営状況が続きました。実績を作るために「格安で構わないので貴社のPR動画をつくらせてください」「起業して間もないので試しに使ってみてください」と地道に営業活動を行いました。そうやって一歩一歩実積を積み重ねていきました。

創業後、悩んだり苦労されたりしたことはありますか?

業務範囲を絞るのに悩みました。最初の頃は、業績を上げるために、ホームページのデザインやシステム構築など、動画制作以外にも間口を広げて営業活動を行っていました。そんなときに、ある社長のインタビュー記事を読みました。そこには「一点突破すべき。得意な領域を追求し、旗を立てることが重要」といった内容が書かれてありました。そこで、動画1本に絞って、改めて営業活動を行った結果、少しずつ仕事の依頼をいただけるようになりました。なかでも山口商工会議所のプロモーション動画を撮らせていただいた実績は大きかったですね。そこから、県内の有名企業やテレビ局からも仕事を受注できるようになりました。

創業後、想定外のことはありましたか?

セミナーの講師のご依頼をいただくようになったことです。そのほとんどが、動画やデザインについてなのですが、小学生に向けて起業の体験を話したこともあります。自分の子ども時代を振り返ってみても、身近に接した大人から受けた影響は大きかったと感じています。特に、田舎に住んでいる子どもたちは、起業家と関わるチャンスが少ないと思うので、私が直接お話することで、将来の選択肢を知る機会を増やす夢のタネになれたらいいなと考えています。

どうして新規法人を立ち上げようと思ったのですか?

事業が軌道に乗り、満足度が高まる一方で、受注型の事業を続けていては、これ以上伸びないといった不安を感じるようになりました。さらなる成長を目指して次のステージにステップアップしたいと考えて、ベンチャー事業に乗り出すことにしました。世の中をより良くするために私が生涯をかけてやるべき仕事は何だろう…。自問自答しながら参加したのが、「山口レボリューショナリーズ」です。ここでベンチャービジネスについて体系的に学びました。続く2020年には、スタートアップ企業を育成するプログラム「やまぐちミライベンチャー」にエントリーして、自身のビジネスプランをさらにブラッシュアップすることができました。 現在は、商品やサービスの魅力や利点をうまく伝えられずに悩んでいる企業をターゲットにした、新たなwebサービスのリリースに向けての準備を進めています。前例のないことにチャレンジすることで、多くの人や企業を幸せにしていきたいと考えています。

最後に、創業をお考えの方にアドバイスをお願いします。

創業はあくまでもスタートであり、ゴールではありません。目の前の数字を追いかけることも大切ですが、未来に向かっての投資も必要です。目の前のことを考える時間に8割、将来のことを考える時間に残りの2割を充てることを心掛けると、想定外の出来事が起きたときにも、柔軟に対応することができると思います。 最も重要なのは、なぜ創業するのか、何を実現したいのか、その理由を見つけることです。ただ単に儲けたいという理由だけでは、途中で問題が起きたときに軸がぶれてしまうと思います。起業する前に、携わってきた分野や思い入れのあること、解決したい社会課題など、自身の体験を源泉にした起業理由を突き詰めて考えてみてください。あなたでなければ実現できないユニークバリューを持ち続けることが大事だと思います。