イベントレポート

Introduction

2019年10月16日(水)、セントコア山口で「やまぐち創業補助金」の採択者発表会が開催されました。「やまぐち創業補助金」は、山口県が抱える人口減少をはじめとするさまざまな地域課題を、事業の創出により解決することを目的に創設された新たな事業で、初年度となる令和元年度は12の事業が採択されました。採択者発表会では、交付式のほか、採択を受けた事業者が、山口県での創業を選んだ理由や、それぞれのビジネス概要や目標などについて発表しました。とても熱がこもった各事業者の発表に、来場されたみなさんは真剣な眼差しをして、その言葉一つひとつにしっかりと耳を傾けていました。

令和元年度「やまぐち創業補助金」採択者発表会

開催日時: 2019年10月16日(水)11:30〜13:30

プログラム:

①開会挨拶(公益財団法人やまぐち産業振興財団 副理事長 阿野徹生)

②採択通知書交付

③創業内容等発表(採択者全員)

④激励の言葉(山口県 商工労働部 経営金融課長 鈴森和則)

⑤記念撮影

⑥採択者交流会

 

開催場所: セントコア山口 2階 サファイア(山口市湯田温泉3-2-7)


採択者紹介
西村一彦さん 株式会社Neo Blue Distillery 長門市(京都市から移住創業)

県産ハーブを使用したクラフトジンの製造・販売

長門市油谷の棚田で栽培したフレッシュハーブを使用したクラフトジンの開発・製造・販売。また、商品に関連づけて山口県をPRする動画を配信するなど、新たな観光産業を創出。

國本俊雄さん くにもと歯科 光市(広島市から移住創業)

かかりつけ歯科・訪問歯科医院の開設

高齢者の歯科医療を充実させることで、関連性のある全身疾患の予防・改善を目指すほか、QOL(Quality of Life)の向上と健康寿命の増進を推進。また、訪問歯科診療に係る設備の充実やスタッフを雇用・育成し、地域の介護福祉の発展に貢献。

坂田修作さん 里山民宿 和楽の里 岩国市(横浜市から移住創業)

農家民宿「和楽の里」での農家林業体験民宿の経営

岩国市周東町祖生の自然・里山資本を活用する農家民宿「和楽の里」を中心とした事業を展開し、中山間地域振興のモデルを築く。ほか、山口県内および各地方と連携し、中山間地域の維持振興のネットワークを構築。

西村妙子さん 田舎の保健室LinkS 防府市

健康や生活相談ができるカフェ(田舎の保健室)の運営

どんな健康レベルの人でも利用できる「暮らしの保健室」の役割を持ったカフェを運営し、健康と幸福のサポートを行う。そのほか、医療・福祉従事者に向けたリンパケアなどのサービス提供や、健康推進に関わるセミナー、イベント活動を実施。将来的には地域包括ケアシステムのモデルを目指す。

山田豊佳さん 特産cafe やまのわ 山口市

県内特産品や調味料を挟んだコッペパンの製造・販売

山口銘菓「外郎」やフグのフライなど、山口県の特産品をコッペパンに挟んで提供する「特産cafeやまのわ」を創業。山口県の特産品をコッペパンというツールで体験してもらい、納得した上で購入してもらえるような、飲食店とアンテナショップの二つの機能を持つ店舗を目指す。

原田尚美さん やまぐちシードル 山口市

「徳佐りんご」を使った発泡性果実酒の醸造・販売

山口市の特産果実である「徳佐りんご」を原料とする発泡性果実酒(シードル)の醸造・販売・運営とともに、同地域内の圃場・農家・自然をめぐるエコツーリズムにより農産物の付加価値向上と地域活性化を目指す。

菅野弘和さん 茶翠縁 下関市

外国人観光客向けの日本茶のテイクアウト専門店の運営

下関市のシンボル・観光資源である赤間神宮そばの立地条件を活かし、下関市を訪れる外国人観光客をメインターゲットに日本のソウルドリンクである日本茶を提供するテイクアウト専門店を創業。日本文化や日本茶の魅力を発信することでさらなる外国人観光客の集客につなげ、地域活性化に貢献。

後藤麻理子さん ゴトウパン 山口市

山口県産の材料を使用したパンの製造・販売

「くりまさる」のクリームパンや「ゆめほっぺ」のブリオッシュなど、山口県産品をパンとして加工・販売し、「地産地消」だからこそ実現できる美味しさを伝える。併せて山口県産食品の安全性をPRし、「食」に関する消費者の不安を軽減するとともに、「地産地消」の良さを浸透させることを目指す。

八代谷寿子さん kitchen846 宇部市

吉部米と地元野菜を使ったおにぎり弁当の製造・販売

宇部市北部の豊かな自然で育てられた吉部米の美味しいおにぎりと宇部産を中心に県内野菜を使用した野菜ソムリエプロデュースのヘルシーおかずを組み合わせたおにぎり弁当を開発・販売。吉部の魅力発信および活性化を図るとともに、高齢者の食による健康維持確保や見守りに貢献。

 

(当日急遽欠席のため、事務局から事業概要を説明)

河村和治さん KAZUKEN卓球 周南市

卓球教室の運営と介護施設等への卓球プログラムの提供

シニア世代に対し介護予防や認知症予防を取り入れた卓球プログラムの実施や、初級から上級まで段階的なレッスンコースを設けた青少年育成プログラムを提供する卓球教室を創業。ほか、障がい者を含む全世代を対象とした卓球大会などのイベントの開催により多世代交流機会を創出し、共生社会の実現を図る。

清水敦也さん ジダイオ 山口市(東京都から移住創業)

税理士事務所の開設と会計・簿記のキャリア教育

「ひとづくり」を目的とする小中高生向けのアクティブラーニングを取り入れた会計・簿記のキャリア教育と、「まちづくり」のため企業の株式承継に関する事業承継の事業により地域に貢献。

岩崎喜美弥さん エトランゼ合同会社 柳井市(東京都から移住創業)

地元の竹材・木材を使った竹炭・木炭の製造・販売

柳井市伊保庄の竹材・木材を活用し、天然素材そのものである竹炭・木炭の製造、販売を行うことで、生活の質の向上と健康・環境への配慮の両立を図る。同時に、「伊保庄ブランド」発信による地域の認知度向上や、竹林・間伐材問題、里山問題、鳥獣被害などの解決と環境保全を担う。

交付式・発表が行われた後は、別会場に移動して採択者交流会が開催されました。自社の商品を持参された事業者もおられ、他の採択者のみなさんから意見・感想を聞かれていました。また、採択者同士で新たに挑戦できる事業を構想したりと大変有意義な時間を過ごされ、盛況のうちに幕を閉じました。

採択者の感想

採択者交流会の際に貴重なお時間をいただき、代表して3名の方に採択されたことへの感想、今後の目標・展望をお聞きしました。

西村一彦さん 株式会社Neo Blue Distillery

Q.採択された感想はいかがですか?

本当に嬉しいです! これを機に私どもの事業にますます尽力し、山口県が元気になるよう努めます。そして、「山口県はもっと頑張れるんだ!」ということを発信していきたいです。きっと挑戦することを迷っている方がいらっしゃるはずなので、私たちの存在によって「やまぐち創業補助金」を多くの方に知っていただきたいです。さらに、私たちが「やまぐち創業補助金」の有効な活用のモデルになることで、そういった方々の背中を押してあげることができたら幸せです。

 

Q.今後の目標は?

私たちの「ものづくり」を武器に世界に挑戦し、「世界に通じる山口ブランド」を創生したいです。そして、山口県が「ものづくり」に優れていること、素晴らしい場所であることを海外に発信していきたいです。そのために、商品づくりだけではなく、動画コンテンツの配信など新たな分野にもどんどんトライしていきます!

山田豊佳さん 特産cafe やまのわ

Q.採択された感想はいかがですか?

個人での事業にとって資金の工面は重大なテーマですので、採択されたことに心から感謝しています。今までしたかったこと、夢に描いていたことがこの補助金によって前倒しで挑戦できるようになりました。ありがとうございます。

 

Q.今後の目標は?

今後は屋台を量産し、駅・道の駅・空港などでこの事業を展開していきたいです。屋台の形態を採用することで、これまでもテーマとしてきた山口県産品のPRおよび地産地消の推進にプラスして、女性の雇用促進も目指していけると考えています。自由度の高い屋台であれば、朝夕など女性が働きづらい時間帯の営業は避けることが可能なので、働きやすいスタイルが確立できると思います。山口県産品のPRと女性の雇用促進の2つを柱とし、山口県の活性化に貢献することを目標にこれからも頑張ります。

菅野弘和さん 茶翠縁

Q.採択された感想はいかがですか?

この度は本当にありがとうございました。この「やまぐち創業補助金」を知ったおかげで、自分の中にずっと眠らせていた夢に改めて向き合う機会ができ、挑戦を決断することができました。そして、まさか採択されるなんて思ってもみなかったので、今日この場に来てやっと実感が湧いてきました。

 

Q.今後の目標は?

父から引き継いだクリーニング店に日本茶のテイクアウト専門店を併設し、2つの事業で展開していきますが、観光客、特に外国人観光客に日本文化を発信して山口県への観光促進を図るだけでなく、ニーズをリアルな言葉から知ることでクリーニング店の経営にも活かせると考えています。今後は、利用客のニーズを分析した上で新しいサービスを導入し、事業をどんどん発展させ、地域に貢献していきたいです。

「やまぐち創業補助金」とは

令和元年に創設された、山口県内の地域課題に対して社会的事業で創業する方に、山口県が創業に要する経費を助成する補助制度(支給金額は最大200万円 ※補助率2分の1)。

 

社会的事業とは…

「社会性」「事業性」「必要性」の要件を全て満たす事業

  • 社会性:山口県の地域社会が抱える問題の解決に資すること
  • 事業性:提供するサービスの対価として得られる収益によって自律的な事業の継続が可能であること
  • 必要性:地域の課題に対し、当該地域における課題解決に資するサービスの供給が十分でないこと

 

(公財)やまぐち産業振興財団 総合支援部

http://www.ymg-ssz.jp/cms/modules/wordpress0/index.php?p=285